2016-07
POETRYを更新しました。
2016年8月5日、drawin doll 1stシングル「メタファー/リブラと霊感」発売。
シングル「メタファー/リブラと霊感」をbandcampにて先行配信中!
食後のデザート
林檎を選ぶ 蜜柑を選ぶ
苺を選ぶ 葡萄を選ぶ
選べませんを選ぶ
選びませんを選ぶ
責任を何処へ押し付けるか
人の所為で自分を護るか
自分の所為で人を護るか
人を護るという自分を護っているのか
無限に巣食う原因を
無限の人々が一つに絞れる訳も無く
人の所為にしないのは
言わば皆の所為だから
大人の事情に欺かれるならば
もっとしっかり欺かれ給え
自由に生きていいならば
六法全書を疑い給え
“選べない事を選んでる自覚が無い”
それだけは選ぶべからず
君は多分 死ぬまで気付かないけれど
林檎を選ぶ 蜜柑を選ぶ
苺を選ぶ 葡萄を選ぶ
選べる自分を選ぶ
制作年 | 2016/0721 |
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蟲と僕
ある日僕の部屋に蟲が出た
酷く奇怪で劣悪な姿形に吐き気がした
僕はそいつを必死に潰した
潰れた姿もそれまた残虐で吐き気がした
その日から毎日僕の部屋に蟲が出た
僕は毎日そいつを必死に潰した
嫌なものが潰れていく感覚に
喉に込み上げる妙な快感があった
季節は変わって蟲はいなくなった
寂しさを覚えたのは過去故の美化か
酷く毛嫌いしたそいつさえ
僕の生活の一部になっていたのだ
蟲が僕を攻撃した事はなかった
僕が一方的にあいつの姿形を咎めただけ
初めて僕は僕を客観視した
共存というのは罪が無くとも
美意識の違いだけで排除の対象と
なるらしい
あいつの間違いでも僕が間違いでも無く
ただあいつは赴くまま部屋に現れ
僕は赴くまま殺しただけ
ある日僕の身体から蟲が湧いた
酷く奇怪で劣悪な
それでいてどこか愛らしく
劣悪というのは僕の言い様で
あいつにとって僕は劣悪で
あいつは僕の行動から湧き出た蟲で
それでも敵と見做す感情も事実で
僕が生きている以上
あいつだって生きてるんだ
一方的な殺戮に於ける妙な快感だけは
今じゃ罪悪感
これからは平等に殺し合い
平等に語り合おう
制作年 | 2016/0426 |
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